活動報告レポート
『むすんで ひらいて』
てらだはるかと
すべての子どもが安心して
育っていける社会へ
子どもの権利条約、日本国憲法、児童福祉法に則って保育の現場で大事にしていることを、ひとりひとりの人生を支える自治体の仕組みづくりに活かします!
2023年4月の選挙の時にたてた政策の内容と、議員になってからの政策の進捗についてまとめています。進捗は定期的に発行している活動報告レポート『むすんで ひらいて』でもお読みいただけます。
政策
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未来は子どもの手の中!
〜文化的で豊かな教育をすべての子どもたちへ〜
- 杉並区独自の教員採用制度について過去事例の検証の上で再検討し、少人数学級の実現を目指す。その中で、国籍や身体的・精神的特性やジェンダーなど個々の違いを子ども同士で知り合い学び合いながら育っていけるインクルーシブな環境に向けた人員配置を行うとともに、教員の待遇改善を図る
- 家庭環境や経済格差により高校・大学への進学を阻まれることがないよう、生徒が学校以外にも個人として進路を相談できる機関(学区ごとの児童館など)や区独自の給付型奨学金制度の設置を求める
- 家庭環境や経済格差により義務教育下での学習に支障が出ないよう、学用品助成の項目を順次増やすとともに、塾費用助成や区設の無料学習塾の開講など、学習自体への支援についても追求する
- 校外学習の行き先や計画について、児童生徒の学習の成果や希望、現場の教員の教育的な意図が最大限発揮されるよう、公教育における民間企業との連携について見直しを求める
これまでの進捗 (2025年7月時点)
子どもの権利条例
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「他の自治体より良いものを作りたい」という審議会での議論と職員の熱意に、議会質問でエールを送ったり苦言を呈したりしながら議論を重ねました。これまで児童館の廃止や学校の統廃合、公園の中に保育園を作る際など、さまざまな場面で当事者である子どもの意見が聴かれてこなかった反省に立ち、これからは区の仕組みとして意見が聴かれるために大人たちが努力しなければならないことが明記されています。
給食の無償化
2023年10月から区立小中学校での給食無償化がスタート
2024年4月から都立・私立や外国学校に通う子どもにも給食費相当分を保障
これまでは校長の口座で管理されていた給食費が、今後公会計化されます
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「国がやるべきだ」「給食費より塾代を補助してほしい」など反対意見が相次ぎ議会は大揉めでしたが、家計が苦しく給食でしか栄養が取れないといった家庭もあり、まずは元気の源である食事を公共の役割として負担していくことが決まりました。その後東京都からも補助が始まることとなりました。国会での議論はなかなか進んでいませんが、自治体が事例をつくり財源を求めることで動かしていく政治もあります。
子ども食堂の実態把握と支援
実態把握のための調査や子ども食堂へのヒアリング
2025年度の当初予算で初めて区の独自補助が入った!
立ち上げ 50万円、食堂運営 月4万円、弁当運営 年間72万円
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独居の高齢者など「地域食堂」としても注目されており、貧困対策としてしか考えてこなかった杉並区。しかし、育児に関する虐待や困窮が深刻なケースに至る前に気軽にご近所付き合いができたり、相談したいときに顔が浮かぶ関係作りの場としても機能している子ども食堂が、善意で無償のボランティアだけで長く継続するのは難しいことを区も改めて認識し、保健所への書類提出など一定の基準を設けて支援していくことになりました。
子どもの生活にゆとりとインクルーシブな環境を
国の保育士の配置基準改善を加速する、区独自の配置基準改善加算を!
教員の待遇改善を都と連携して進める
子どもの居場所づくり基本方針を基に、インクルーシブな児童福祉の環境を
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保育士の配置基準については、杉並区は元々1歳児や3歳児の配置が厚くなるように基準を設けていましたが、保育業界の運動による国への働きかけが力を発揮し一歩改善に向かう中で、さらに事例を上げて国の変化を加速させたいところです。学校教育については都が教員の人数や待遇を握っていますが、採用自体が少ない+退職や病休が多いという状況は、少しずつ多方面から手を加えていく必要があります。体や心の特性やルーツによって困難を抱えさせられてしまう子どもの包摂に向けた取り組みはまだこれからです。
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水と緑を楽しむまちをつくる
〜待ったなしの気候危機対策を自治体から〜
- 地域の中にある街路樹、保護樹木、緑道や公園の緑を大事に守り、無理な剪定や伐採を行わず植樹と育成を続け、緑被率を向上させる。
- 街中のビオトープや住宅街の生産緑地などを拡充し、日常の中で農業や多様な生き物と関わる機会を持てる都市の空間設計をしていく
- 自転車を歩道に追いやる狭い自動車二車線ではなく、ゆとりある自動車一車線と自転車専用レーンを整備し、交通安全の確保とCO2の削減を両立させる
これまでの進捗 (2025年7月時点)
街路樹・公園・保護樹木の適切な保護と育成
住民参画による「杉並区みどりの基本計画」
「杉並区みどりの条例」の、樹木保護とグリーンインフラの推進に向けた改正
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現在杉並区では「杉並区みどりの基本計画」の改定作業中です。屋敷林がなくなったり生産緑地が分割されて宅地化されたりするのをなかなか食い止められず、『みどり豊かな住まいのみやこ』と言えなくなりつつある現状があります。さすがにこれはまずい、ということで途中まで進んでいた計画改定をもう一度見直し、もっと区民から意見を聞いてやり直そう、という取り組みが進んでいるところです。
安全な自転車レーンの整備
幹線道路における専用レーンの設置
生活道路の無理な相互通行の見直し
商店街への通過交通を防ぐ荷捌き場の造成検討
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昨年度、杉並区自転車活用推進計画が新しく策定され、自転車フレンドリープロジェクトも始まりました。ヘルメットの購入助成を出した時には安全講習とセットにし、乗る側のマナーやルールの普及啓発が進んでいます。一方、ハード面の整備はなかなか進みません。幅の広い環八道路ですら自転車専用レーンがなく、幅の狭い生活道路にナビライン(青いやじり型のマーク)を描いても車とすれ違える幅はなく、安全な通行が困難です。
都市農業の拡充と地域連携
都市農業の維持に向けた補助制度の検討
農福連携拠点の拡充
宅地化の際の緑化規程の厳格化
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現在杉並区内では、相続などで生産緑地が手放され、分割して宅地化されることが相次いでいます。都市農業の拡充どころか、まずはこの宅地化を止めない限り、柔らかで豊かな土はコンクリートで固められてしまいます。国の農政の失策によって米不足が叫ばれ、青山の街をトラクターが走る『令和の百姓一揆』が起きている今の世の中で、脱炭素の観点からも地産地消が望まれており、自治体として取り組むことの意義は大きいです。
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福祉を政治の基軸にする
〜きめ細やかな支援で個人の尊厳を守る〜
- 施設再編整備計画におけるこれまでの事業の検証と今後の計画の見直しを促す。年代や用途によるニーズに応え、個人がそれぞれに安心できる空間を確保した上で、異年齢、異文化の交流が持てるような運用を目指す。
- 適切な医療アクセスを年齢や経済的事情、国籍などに関わらず普及させるため、国民健康保険料の引き下げや、無料低額診療への助成を強化する
- 共働き世帯が増加する中で生じている子育てと介護を担うダブルケアの実態を調査し、福祉分野の横断的な情報共有を活性化すると共に、地域包括支援センターでの対応の強化と助成金など支援策の拡充を求める
- 行財政改革の名の下に民営化が進められてきた保育園や学童のあり方を、児童福祉の観点から点検し、行政がその継続性を持ってすべての子どもの育ちを支える仕組みを求める
これまでの進捗 (2025年7月時点)
ダブルケアの実態調査と地域包括での対応強化
ヤングケアラーへの実態調査
ビジネスケアラーへの支援
重層的支援体制の整備でダブルケアへの包括的支援を
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区は、2026年11月の区立児童相談所の設置に向けた準備として、ヤングケアラーの実態調査を昨年行なっています。また、企業等からの要請もあり国の方針も少しずつ変化し、ビジネスケアラーへの支援についても議論がされるようになってきました。働きながら子育てをし、介護も担う。負担の大小に関わらず、ケアの当事者は精神的にも肉体的にも影響を受けていることを踏まえたサポートが、公共の役割として求められています。
家賃補助・公営住宅の拡充
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杉並区では広さのある土地の確保が難しく、なかなか新しい区営住宅を建てるわけにもいきません。地域の不動産屋さんにお願いし、家賃低廉化住宅(既存の賃貸住宅で空室になっているところを提供してもらい、大家さんに家賃助成をすることで入居者の家賃を下げる)を増やしたいところです。バブル期に建てられたアパートやマンションが寿命を迎え、相続や建て替えに際した立退も起こる中で、住まいが脅かされる人も出ています。
介護・保育・医療の処遇改善
介護事業者へのヒアリングとお仕事相談・面接会の開催
要支援・要配慮児への保育士の加配認定の迅速化
医療現場の離職防止と訪問診療・看護の充実
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福祉と医療の現場では慢性的な人手不足が続いており、継続して働けるだけの待遇が確保され、仕事の専門性が正当に評価されていくことが急務となっています。私も事業者や団体から要望を受け、介護職従事者の就労継続に関する支援や、保育現場の疲弊を解消するために、議会の場や日常的な職員とのやりとりの中で提案を行い、改善を図ってきました。また、公立病院がない杉並区では、基幹病院やクリニックの体制維持が重要です。
高齢者が必要としているサービスの拡充
長寿応援ポイントの対象拡大
ゆうゆう館、長寿応援ポイント、いきいきクラブなど、利用者へのヒアリング
高齢者の活動スペースの存置と確保
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杉並区は基本構想で「人生100年時代」として健康寿命を伸ばしていくことを目標としています。しかしゆうゆう館が順次コミュニティふらっとに転換されていき、地域に点在していた高齢者の活動場所が統合されてしまい、活動から足が遠のいたり、コミュニティを失ってしまうといった声も上がっています。長寿応援ポイントの対象拡大など、利用者の声を聞いて改善しているところもあるので、保健福祉委員会の中での議論は重要です。
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防災はコミュニティの輪から
〜つながりが壊されない自治の力を磨く〜
- 子どもが急に走り出してもお年寄りがゆっくり歩いていても安全な狭い遊歩道の価値を最大限に活かしたまちづくりの中で、コミュニティの人間関係によって成り立つ救急対応、防災、減災への取り組みを推進する
- 住民同士がつながり、趣味を共有して楽しみ、話し合いながらまちをつくっていく拠点としての区立施設がより使いやすくなるよう、高すぎる施設利用料の見直しと予約システムの改良を求める
- すべての住民が等しく情報にアクセスできるよう、区のホームページの検索システムの改善や、区報の全戸配布の推進、窓口や広報における多言語対応の強化などを求める
これまでの進捗 (2025年7月時点)
住民がつながる拠点としての区立施設利用料の引き下げ
2026年度から、子どもの居場所として18歳まで体育館やプールを無償化
ゆうゆう館とコミュニティふらっとにおける高齢者団体の優先枠と無償化
区立施設利用料の引き下げ
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今年度、物価高騰の煽りを受け周辺の他の自治体では利用料が引き上げられた中、杉並区だけは料金を据え置きにした、という話があります。しかし杉並区は元々利用料が高すぎるので、引き上げを行なった他の自治体と比べて杉並区が安いということにはなりませんでした。区立施設も管理運営を指定管理者にお願いしているところも多く、料金の引き下げはなかなか難しい上、施設内どこでもWi-Fiを使えるというわけでもない…。
広報すぎなみの全戸配布
年に数回の全戸配布
英語バージョンの拡充
紙以外での媒体での発信強化
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年24回のうち数回は全戸配布されますが、それ以外は新聞に織り込んで配布されているため、新聞を取っていない人にはほとんど届かない状況です。広報すぎなみには地域での催しや講座、助成金の情報など、必要な人にしっかり届いてほしい情報がたくさん掲載されています。ホームページでもPDF版が見られるのと、杉並区の公式LINEに登録すると必ず情報が送られてくるので、ぜひ区の公式LINEに登録してみてください!
窓口や広報の多言語対応の強化
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一般質問や予算・決算の場面で多文化共生について何度も取り上げ、情報に格差を作らないための多言語化や「やさしい日本語」での発信を求めてきました。やさしい日本語は阪神淡路大震災の時、日本語を母語としない人には聞き取りや読み取りが難しく、避難などの情報が届かずに逃げ遅れてしまった事例が多く発生したことをきっかけに、わかりやすい表現で伝えることを目的に編み出されたものです。区では国際交流協会などと連携して、窓口対応の強化や防災マップの多言語化ややさしい日本語版の作成を行っています。
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あらゆる差別の構造をなくす
〜まずはジェンダー平等の実現〜
- 包括的な人権条例の制定を通してあらゆる差別を一つずつ解消していくとともに、多様な生活、多様な家族、多様な個人が等しく尊重される社会を目指す
- 教育、就職、雇用条件、賃金など、あらゆる場面で不均衡が生じている男女格差を是正し、同じ人間として社会から適切に評価され、また家事や育児にも平等に参画できることを目指し、杉並区公契約条例におけるジェンダー平等の強化を図る
これまでの進捗 (2025年7月時点)
包括的な人権擁護・差別禁止条例の制定
ジェンダー平等や多文化共生に向けた取り組みの推進
共生社会しかけ隊の取り組みの発展と地域への浸透
選挙の広報活動における差別煽動の禁止
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2023年の当選直後、条例の制定を求める陳情が区内の団体から出されていたのですが、それを扱う総務財政委員会の委員長がすぐに陳情審査をせず、そのまま2年半塩漬け状態となっています。私は一般質問や予算・決算で、人権に関する施策をきちんと明記することや、ジェンダーや多文化共生の観点から組織改変を行なって、総務部ではなく政策経営部に人権分野を扱う部署を設置してはどうかなど、大きな話も提案してきました。
パートナーシップ制度のアップデート
事実婚カップルへの対象範囲の拡大
子どもや親など、ファミリーシップの規程
自治体で事例を上げて国の制度設計をアシスト
もっとくわしく
現在杉並区ではジェンダー平等に関する審議会が開催されており、9月の答申に向けて議論が進められています。その中でも、性の多様性条例に規定されたパートナーシップ制度について、事実婚カップルへの対象範囲の拡大、また子どもだけでなく親との関係も規定できないか、などが話題となっています。審議会の答申を受けて区が施策を検討し、今年度中には何か動きがあるのでは!?と予想しているところです。
活動報告レポート
『むすんで ひらいて』
『むすんで ひらいて』は、杉並区議会議員 てらだはるかの活動報告レポートです。年4回の区政レポート『よくかんで よくたべる!』では伝えきれない、政策の進捗などを定期的に刊行を予定しています。
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